ASDの方は「伝え方」が独特。
と、よく言われる。
私も友達に「斜め目線だよね」と、よく言われていた。
自分では真正面から真摯に対応しているつもりなので、意味が分からなかった。
でも確かに自分の頭の中を表現すると、
「出来事」→「その出来事と類似する過去の体験」→「類似した体験談での結論」→「なぜそうなったかの経緯」→「つまりこういうことでは。という出来事に対しての考察」→「総まとめ」
みたいな話し方が多い。
本来なら単純に「出来事」に対しての同調や意見交換を求められているだけなのだろうが、すぐに「問題解決」をしがち。
過去に起こった体験談から「出来事」と対峙することで、「同じ間違えはしない」という独自の学習能力が働いてしまい、その体験談をもとに相手を諭そうとする。(同じつらい目に合わせたくないから)
この庇っているつもり。みたいなニュアンスは相手にとって求めていない場合が多い。…ことに、話すのに一生懸命過ぎて気づかない。
なので、その「過去の類似した出来事」に、頭がタイムスリップしてしまった時点で相手は置いていかれるわけで、「…どこいった!(話の本題)」と、感じるのだろう。
合わせて、「言葉のこだわり」が強いのでバカ丁寧に自分の考えを説明しがち。
そこでまた一回脱線する。
止めで話をしているうちに「…独走中だ!」と、気づくと「…言ってることわかる?」みたいに聞きがち。
これはあくまでも相手の身になって発した言葉で、「私の話が飛躍してしまってごめんね」くらいの意味合いで用いるのだが、言葉尻だけ捉えると「聞いてます?」「私の高度な説明に付いてきています??」みたいに高圧的な捉え方もできるわけで、まぁとにかく相手は混乱する。
そんなつもりないんだけどなぁ…みたいな感じで終了し、なんかお互いモヤる。
これが典型的な私の会話だ。
こうして書き起こすと、物事をいかに複雑に捉えがちであるかがわかって虚しい…。
単純に「話しかけてくれた」ということに感謝をまずしたくて、その話題を適当にあしらうことは相手に失礼なのでは。と、憶測してしまうためすごく考えて「ちゃんと話さなくちゃ」が最優先となる。
私としてはものすごく好意的に受け取っているし、コミュニケーションは大切なことだから真面目に返そう。
と思っているのに、そもそもが相手に伝わっていないし、多分そこまで求めていない。
今はいい加減その理屈に気づいているので、ゆっくり話したり、「一文で尋ねられたら一文で返す」みたいに意識をしているため、弊害を受けているのは親しい人ばかりだろう。
にしても、会話に対してどう話していいかすごく考える。
雑談も苦手な理由はこれだ。
私にとって「雑談」はとても失礼で「真摯談」くらい丁寧に話題をこなしたい。
雑に話すのは相手に失礼だと思うし、そもそも自分の考えが相手に100%伝わることがないと自覚しているわけだから、それを踏まえてさらに雑に話したら会話にならないとも思うからだ。
会話が辛い…。
複数人で話すとき、本題を見失いがちで黙ってしまうのもこれだ。
私としては3人以上いたら「出来事」→「各個人の意見の発表」→「その意見に対しての各自の意見」→「複数の意見から焦点をまとめる」→「結論」みたいに解決していきたいのだ。
でも大抵言葉が無造作に行き交い、誰見て話して良いかもわからなくなる。
完全に沈黙。
みたいな。
最終的に「何が楽しいんだ??」と、幽体離脱し始めちゃうので、向いてないな−って思う。
たぶん「懇々と突き詰めて話す。」ことが大好きだ。
それこそが「会話」だ!と、自負している。
なので一生懸命話しすぎると凄い早口になって、抑揚もないためお経みたいになってくる。
これに付いていこうとすると、頭の中が無になるそうだ。
特に旦那とやりがちなのだけど、自分で議題を見つけてそれに対する類似エピソードを説明してから、元の議題にもどりつつ類似エピソードでの結論を踏まえて持論を展開し、元の議題との共通点から独自の解決方をひねり出し、そこでようやく「どうよ」と聞いてくるらしい。
「何が。」
なんて地雷を踏むとその会話がまるごと過去に戻り、「議題を提示する」からやり直されて、さっき言ったことがそのまま再現されてからの…
「どうよ」
無限地獄だ。
ここで何かしらの意見を言わないと「話聞いてる?」ないし「意味わかる?(これはバカにしたやつ)」と、あおり運転され、話はどんどん脱線する。
しかし等の私は全く芯がぶれていないので「当初の議題」に沿って違う話を「並行世界」として同時進行させる。
この「並行世界」は、旦那が投げかけてきた「理解できない返答」が多ければ多いほど「分岐点」となり、複数のパラレルワールドが発生した状態での「当初の議題」を論破しなくてはならなくなるため、話がどんどん迷宮入りする。
私の独走状態だ。
私は一つの話題を軸に枝訳をして物事を考えているため、一度本題を乖離して各並行世界を潰していくように返答する。
一通り余談が消えたところで「どうよ」となるので、大抵旦那の頭の中には「飛躍した会話」どころか「当初の議題」すら何も残っていない。
…大変だなぁって、他人事に思うだけだしね。